Behind Yojodo
Behind “For the Nights When Morning Feels Scary”
こんにちは。
薬膳師&鍼灸按摩マッサージ指圧師のクコです。
今日は第三話
「朝がくるのが怖い夜に」の舞台裏を少しだけお話しようと思います。
このお話には
「六君子湯」
という漢方薬が隠れています。
ですが、今回も漢方薬のお話をしたいわけではありません。
私が描きたかったのは、
「考え過ぎて食べられない人」でした。
お腹は空いているはずなのに、食欲がわかない。
好きだったものも美味しく感じない。
食べなければと思うのに、なぜか箸が進まない。
誰もがそんな経験があるのではないでしょうか。
第三話の主人公は学生さんでした。
学生時代というのは、大人から見ればまだまだ若く、
エネルギーに溢れているように見えます。
ですが、実際には、たくさんの不安を抱えています。
試験や進路のこと。
人間関係のこと。
周りと比べて焦ったり。
自分だけ取り残されているような気分になったり。
親にも正直な気持ちが伝えられなかったり。
頑張りたいのに、こころと身体がかみ合わない。
本当はがんばりたい。
がんばらなければいけない。
思いが強くなるほど、身体が言うことを聞いてくれない。
「少し休んで」
と身体がサインを出していたのです。
薬膳の仕事をしていると、こういう人に良く出会います。
本人は決して怠けているわけではありません。
むしろ真面目で、
責任感が強くて、
色々と考え過ぎて、
「考え過ぎて」動けなくなる。
気づかないうちに、食べられなくなってしまうことがあります。
養生堂では薬は出てきません。
その代わりに、温かいお粥やスープが出てきます。
今回登場した卵粥。
食欲がない時でも、お粥なら少しだけ口に運びやすい。
卵のやさしい甘みと温かさは、弱った胃腸にも負担をかけません。
そして今回注目は陳皮くん。
陳皮はみかんの皮を乾燥させた生薬。
滞った空気を、ふわりと動かしてくれるような力があります。
登場した学生は、お腹だけではなく
こころも少し重くなっていたのです。
生姜くんが身体を温め
大棗ちゃんがホッとこころをゆるめ
甘草くんがそっとまとめてくれる。
陳皮くんが加わることで
重かった空気が軽やかに流れていきました。
食べることは、身体を養うこと。
でもそれだけではありません。
誰かと食卓を囲んだり、
温かいものを口にしたり。
そんな小さなことが、
また前を向く力になることがあります。
第三話を読み返した時
もしお粥の湯気が、少し温かく感じられたなら。
もし生薬たちの言葉が、少し優しく聞こえたなら。
私が描きたかった養生堂の六君子湯が
皆様に届いたのかもしれません。
次の舞台裏はどんなお話をしましょうか。
漢方薬の事?
クコさんの事?
いえいえ、キャラクター達の事かもしれません。
大棗ちゃんかもしれません。
芍薬ちゃんかもしれません。
その時はまた、舞台裏でお会いしましょう。
穏やかに、健やかに、笑顔あふれる毎日を♡



今日もありがとうございました😌🍵
「真面目すぎて食べられなくなる」という視点が残りました。
身体の不調を、根性不足ではなくサインとして見るところに、養生堂らしいやさしさがありますね。卵粥の湯気まで、ちゃんと届きました。